小4の生徒さんが
ラヴェルのソナチネを発表会に向けて練習中です。
彼女は知的好奇心がとても強く
年少さんで教室に通い始めた頃から
何を見ても大きな目を輝かせていました。
今では、時代背景や作曲者の特色など
多方面から演奏を深めることが得意で
知識を与えるたびに
水を得た魚のように生き生きとピアノを弾いてくれます。
毎週少しずつ
色彩感を増やしたり
響きを探求して演奏できるようになりましたが
なんだかピアノの鳴りが惜しいように感じて
また、お話をしました。
楽譜の冒頭に、
このソナチネが作曲された年号
1905が記されていたので
その頃はもうピアノが
今とほとんど変わりのない
頑丈な鋼鉄で作られていることをお話ししました。
1905年といえば
日本は日露戦争の真っ只中。
当時は大きく立派な艦隊を作れるほどの
技術があることなどをお話しし
もっと近代化したピアノをイメージして
最大限に鳴らしてほしいことを伝えました。
そして、生徒さんの90代のひいおばあちゃんなら
ラヴェル(1875~1937)がまだ生きている時に
もう生まれていたことを知ると
大きな瞳がまた輝いて
すぐにピアノに向かって
ピアノの鳴りを確かめていました。
だからクラシックは面白い、
そう私は思います。
・・・そうそう、
同じように中1の生徒さんと
ドビュッシーをはじめて取り組んだ時
ドビュッシーはあなたが思っているより
遠い昔の人間ではないよ。
とお話ししたら
「え!?昭和!?」と
言われたこともあります。笑
昭和生まれの私は
心で泣きました😂
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